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中学入学の準備はいつからが適切か?


今日は、私(サナルバンコク校塾長:横洲)なりの中学入学の準備について考えていることを綴りたいと思います。


▼時期に関係なく、身につけておきたいこと

1、文章を素早く読むことができる

2、提出物を言われなくても自分からやる習慣づくり

3、英語の学習(リスニング、リーディングの力を身につけておく)


●1について

軽視されがちですが「文章を素早く読むことができる力」は、中学の学習準備において必須事項です。というのも、数学以外の科目で、多くの文章を読み込む必要があるためです。文章を素早く読むことができるだけで、勉強時間が20%オフになるほど有効な能力です。サナルでも鍛えていますが、本を自宅で読む習慣が全くない塾生には一朝一夕で身につくものではないので、普段から読書の時間を必ず設けるなど、保護者の方の工夫が必要です。


●2について

提出物を自分で管理する習慣づくりが必要です。

どうやったら提出物が遅れないか・抜けないかの方法論を一緒に考えることが第一です。

中学受験と異なり、「保護者の方の全管理」は不可能な領域です。自然とできるようになる子とならない子がいますので、放っておいてできるようになるものではありません(下手すると高校生でも出来ない人は出来ません)。


●3について

あとは英語の学習について、これは賛否あると思いますが、私は遅くとも「小学3年生から」は英語の学習をやらせる方が良いと考えています。不思議ですけれど、この時期に英語がある程度できると「英語ができる子」という認識で周りから見られ、それによって「自分はできる」と思い込んでくれることが多いので。この頃の自信は、そのまま実力につながることがほとんどです。ちなみに、今小学6年生の息子は小1から英語を学習しています。



▼小学6年生の時期にやりたいこと

1、英語の「音」と「文字」をつなげること(スタディがstudyであり、ライブラリーがlibraryであるような)

2、小学校算数内容を総復習すること

3、「手順化」と「暗記」の練習をすること

4、文章を読んだら「頭にイメージが浮かぶ」ようにすること

5、数学の文章題は「翻訳」というイメージで問題を解くこと


●1について

小学生は英会話系で学習する人が多く、英検も準2級まではライティングがほぼ必要ありません。

そのため「音と文字」がつながっておらず、英語を4-5年間も学んだが、中学の定期テストでボロボロだったというパターンがあります。中学入学準備として小学6年生で「英語を書く練習」をする必要性が出てきます。逆に、この学年より前は「リスニング」と「リーディング」の力を磨くべきだと考えています。書く練習は楽しくないですし、ずっとやると飽きますから(漢字の書き取り練習が大好きな人が少ないのと同じ)



●2について

小学算数の総復習をせずに中学に上がって、文字式や方程式のルールを学んでも文章題が解けません。平均、単位量、体積、面積、割合、速さ、比などの根本理解をしないまま中学校準備を始め、見かけでは「正負の数でマイナスをまなび始めた」「文字を使った式の計算ができるようになった」としても、結局数学は伸びません。根本理解をすることなしに中学内容を勉強し始めても意味がありません。サナルでは毎年2月から中学内容に入ります。10月や11月の時期に中学内容を学び始める塾もあるようですが、はっきり言って効果が薄いと思います。10月ごろから中学内容を理解してできる子は2月からの準備で十分に間に合いますし、理解していない子は結局あやふやな理解で進むことになります。



●3について

手順化とは「問題を見た瞬間に解き方がある程度思い浮かぶ問題を増やすこと」です。暗記は言わずもがなですが、中学生になると1回の定期テストで300個ぐらいの漢字が出題範囲となります(それを学んでも100点満点の10点程度)。手順化は練習しないと出来るようになりませんが、この手順化練習は「繰り返し解く」だけでは身につかない生徒が多く「繰り返しどうやって解くか頭で考える」方が効率が良く定着も計りやすいです。この手順化を身につけていると、サナルで授業を受ける、学校で授業を受ける、学校ワークをやるなど、全ての学習が定着へつながっていきます。手順化が出来ない生徒は、一つひとつの学びが単独で切れてしまい、結局テスト前に全てのやり直しをしなければならないことになりかねません。


●4について

国語の読解力だけでなく、社会と理科と数学にも影響が及びます。映画を見て、ドラマを見て、マンガを読んで、本を読んで身につける力です。Youtubeはストーリ性が薄いので良くないですね・・・



●5について

算数・数学は、各国の言語で書かれているものを全世界共通の「数式に翻訳すること」だと認識して解くようにすると、案外「そういうことだったのか」という認識のもと「書いてあることの意味を理解しようとする生徒」が増えます。その認識を作るのに案外時間がかかるのですが・・・




小学6年生が今日もやってきます。

日本へ本帰国しても「サナルをZoomで続けたい」という何とも嬉しい生徒がたくさん受講しているクラスです。



今日も全力で生徒のために邁進いたします。



横洲

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