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中3受験生、夏休みの過ごし方

受験生の夏休みと言えば、いろいろな格言もあります。

「夏は受験の天王山」

「夏を制する者は受験を制す」

など、まさに「勝負の夏」と言われる夏休み。

佐鳴予備校でも8月5日の夏休み初日、中3受験生の夏期講座がスタートしました。

受験生の夏の過ごし方とは、どうなれば成功できるか・・・というところが今日のブログテーマですが、まず最初に心が勉強に対して前向きかどうかがとても大切です。

ちなみにストイックな人なら、やる気は不要。必要なことをせっせとやれます。

ただ、ストイックじゃない大多数の人にとって、毎日の休みに8時間も10時間も勉強することは簡単ではありません。

「どうやればストイックじゃない人が長時間集中して勉強できるようになるのでしょうか」という質問が聞こえてきそうです。

実は昨日、日本の教え子である高校3年生からお悩み相談がきました。

「横洲先生、中3の時に出来ていた集中が、高3になった今、できません。机に向かうと「やりたくないなー」という気持ちが強くなります。私が勉強しなきゃ!と思えるメッセージをください!!」

この生徒、とても素敵な高校受験をした生徒で、中学3年生の1学期に内申点が希望校に合格する最低ラインに5足りず、合否どころか受験できない可能性が高かったところから、今まで学年トップ10に入ったこともないにもかかわらず、2学期定期テストでいきなり学年1位を取り(この結果には私だけでなく、お母さんも本人も驚いてましたが 苦笑)、内申も偏差値もうなぎのぼりにあげ、見事志望校に合格しました。高校3年生になったこの教え子に足りないのは、「越えるべきハードル設定が大きすぎることによる、モチベーション低下」ではないかと思い、昨日メッセージを送りました。

さて、本題に戻りましょう。

どうやったらストイックでない生徒が「前向きな気持ちをもって長時間勉強できる」のかということですが、私の中では「緊張・危機意識と緩和・達成感」の繰り返しではないかと思っています。

緊張&危機意識:目前の越えられるか微妙なハードル

緩和&達成感 :ハードルを越えたという実感

受験の最終的なハードルは「入試問題で合格点を取ること」です。

でも、これは本番にならなければ越えられるかどうか分かりません。

だから、最終的なハードルが越えられるように、「毎日ひとつずつ小さなハードルを越えていくこと」が大切です。

ゲームなどでかなり強い敵が出てきて、「とても勝てそうにないなー」とか「レベル上げるのに結構時間かかりそうだな―」と思った瞬間から、人はそのゲームへの興味を失いますよね。

それと同じで、危機意識が強すぎたり、かなり時間がかかりそうだな―と思うことに対して、人は集中した行動を続けることが出来ません(もちろん、先に挙げたストイックな人は例外ですが)。

だから、「毎日小さなハードルを設定し、それを越えていく実感」が夏休みこそ大切になります。

(夏休みは学校に行かないため、変化に乏しくなり、しかも勉強漬けの1か月だからです)

さなるバンコク校の中3塾生には、夏期講座中小さなハードルが毎日用意されます。

毎日「授業内容復習テスト」と「暗記確認テスト」を行い、1位からビリまで得点順に、座る席を毎日変更します(緊張と危機意識)

当然普段からこんなことはやっていないので、1位からビリまで並ぶことに抵抗感を持つ生徒もいます。

でも、その小さな緊張と危機意識(越えられるかどうか微妙なハードル)に向けて毎日努力し、

「昨日より上がった」⇒緩和と達成感(乗り越えたという実感)

「今日はダメだった」⇒危機意識(明日も続くと横洲先生に何と言われるやら・・・やらなきゃ)

と繰り返すことで、だんだん勉強に対して集中時間が長くなっていきます。

そうして、少し大きなハードルとして「週明けまとめテスト」があり、月末には「模試」を行い、判定結果などが「届きそうだ!!!」と思えてはじめて、「もっとがんばろう!」とさらに意欲がわくものです。

また、毎日設定するハードルを作るうえで、努力すれば必ず達成できるものを入れておくのが大切です(例えばサナル中3夏期講座ならば、漢字や四字熟語などの暗記テストがテストの半分を占め、数学や物理であっても前日の授業内容復習テストなので、時間をかけて努力しさえすれば得点が取れ達成感をえやすくなっています。そうすることで集中力が湧きやすくなり、長時間の学習に向かいやすくなります)。

加えて翌日のテストに備えて授業の中で分かり切ることが出来なかった問題を、しっかり分かるようにするための「もう1回教えて先生!!質問Time」を、授業後の16:00から19:00まで3時間設けています。この分からなければ分かるようになるまで誰かと一緒にやれるという環境も大切です。

保護者の方々と話しているときに「危機意識があるのに、うちの子は勉強しない」という悩みを多く受けます。

しかし、「合格できないかもしれない」という危機意識だけあっても、人は行動しません。死ぬわけじゃないですし、高校は選ばなければどこかには入れますから。

そして、「このままでは合格できない」という危機意識は、子どもにとって遠い未来の話であり、しかも「合格するレベルになるために、すごい時間がかかるだろうなぁ」と、興味を失ってしまう瞬間が数多くある、先ほど挙げたいきなり強い敵が出てくるゲームと似たようなものになってしまいます。

だから、「毎日の小さなハードル」が大切になります。

もちろん、一番良いのは何事にもストイックな性格になることです。

でも、ストイックな子どもは20人に1人ぐらいではないかと思います。

ストイックではない19人は「危機意識と達成感」を意識し、「毎日のハードルを準備すること」が夏休みこそ大切です。

今日の塾生のテストは72点満点のテストで70点の生徒がトップでした。

生徒たちが本気になりながら、受験に対してあせらず楽しく授業を受けていき、きちんと合格するという理想を目指し、今日も全力で生徒指導に邁進中です。

佐鳴予備校 バンコク校 塾長 横洲(よこす)

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