幼少期の学習~非認知力と思考力~
幼児さなスクがスタートして早いもので半年が経ちました。
ありがたいお言葉を保護者の方からいただき、
「サナルに通って勉強に取り組む姿勢がとても良くなりました」
「本を読むことに積極的になりました」
「自分で考えるようになりました」
嬉しい限りです。
ただ、幼児の学習において「60分間、学習し」に来たから「飛躍的に能力が向上する」というのは、絶対にありえません。あくまで脳力の開発には、普段の生活態度が大切になりますし、週に1回塾に来て学ぶことは「きっかけ」に過ぎません。
外部の保護者の方から
「幼児さなスクの目標は何ですか?」
と聞かれることがあります。
確かに、KUMONさんや体操教室、そろばんなどは「目に見えて子どもの成果を確認することが出来る」ので費用対効果を実感できます。
しかし、2014年ごろからずっと言われ続けていますが、幼児教育においてテーマとなっているのが「非認知力」と「思考力」であるため、「幼児さなスク」では以下のものを身に付けられることをベースに指導を行っています。
・意欲
・粘り強さ
・社会性
・挑戦心
・思考
・ひらめき etc
実際、2014年のアメリカでの研究結果について、幼児期に身に付けた「認知力(知能指数など、数値化できる力)」は、10歳頃にほとんど追いつかれるとの結果が出ています。
そのため、幼児さなスクでは認知できる力だけではなく、非認知力に力を入れて指導しています。
例えば、「出来ない~」とふてくされる子がいたら、「出来ないねー」と笑顔で伝えて、続きを促します。
「答えを教えて~」
と甘えてきても、「答えを教えてほしいんだね~。答えを見つけるより、まず考える人になろっか」と言って続きを促します。
「もうやりたくない!」と言ってきた場合、「何をやりたくないの?」と聞き返し、「これ」と指示語で話してきますが、「これって何?」とさらに聞き返されます。
「だ~か~ら~、これ 怒」
と、ここまでいくと多くの子どもがふてくされたり怒ったりします。
しかしその感情には取り合わず、「どうしてやりたくないの?」と説明を促します。
「おもしろくないから」
というように言ってくる子どもが多いですが、「出来るようになったらおもしろくて、出来ないとおもしろくないってこと?」と聞くと、たいていうなずきます。
「じゃあ、出来るようになるまでやってみよう!!」と言われ、しぶしぶもう一度チャレンジ。
※ここで出来るようになると非認知力や自己肯定感が芽生えるので、ちょっとのヒントを出す場合がありますが、基本的には自分で解決を促します
今度幼児さなスクの保護者会を開きますが、こういった会話を自宅で可能な限りお願いしたいと思っています。多くの家庭で「大人の先回り」と「単語の会話」が繰り返されてしまっています。非認知力の中でも大切な「粘り強さ」と「自己肯定感」は、大人との会話からつながる行動によって「伸びる・伸びない」の両極端な場合が多く見られます。
長くなってしまいましたが、「幼児さなスク」の目的は、非認知力を大切にすることです。しかし、自己肯定感などの非認知力を高めるのに、認知力(計算力や文字の読み書き等)が手助けになることもありますので、特に年長からは無視してよいということではないと、理解いただけると幸です。
今日も幼児さなスクが開かれます。体験の方が来るのですが、金曜日年長クラスはこれで満席かもしれませんね。今日も全力で指導に邁進いたします。
佐鳴予備校 バンコク校 塾長 横洲(よこす)